エミリアン・フヌイユはプティット・モンターニュのセルミエに本拠を構えるグローワーで、僅か2.37haの畑をピエール・マッソンから学んだビオディナミで耕作しています。所有する畑はセルミエ、シャムリー、エキュイユの3つの村にあり、それぞれ異なる土壌特性を持っており、特にセルミエの土壌は塩分を含んでいることから、ワインに独特な味わいを与えています。
以前はルクレール・ブリアンなどにブドウを売却していましたが、親友であるオーレリアン・ルルカンとトマ・ペルスヴァルに触発され、2015ヴィンテージから自身のシャンパーニュとコトー・シャンプノワを造り始めました。
シャンパーニュの「野生児」とも呼ばれる風貌のエミリアン・フヌイユは、畑に野生の木や草花をそのまま生やしています。醸造もナチュラルで、コトー・シャンプノワは添加物を一切使用しないナチュラルワイン。シャンパーニュもビオ認証を受けたMCR以外には何も加えず、すべてのキュヴェがノン・ドゼで造られています。
また、エミリアンは単一年のワインとミレジメのシャンパーニュしか造りません。2015ヴィンテージの総生産量はシャンパーニュとコトー・シャンプノワの全7種類のキュヴェを合わせて僅か3800本。その初ヴィンテージは2019年末にリリースされ、地元ランスのワインショップで瞬く間に大評判となり、その品質と独自性から世界的に注目されています。