サヴィニー・レ・ボーヌに本拠を置くアントナン・ギヨンは、広大なブドウ畑を所有する大ドメーヌ。その歴史は1960年代、先代アントナン・ギヨンがジュヴレ・シャンベルタンからムルソーにかけて優れたクリマを取得したことに始まります。その後、現当主ドミニク氏は、オート・コート・ド・ニュイに点在していた約80軒・350区画もの農地を買い取り、一つにまとめることに成功しました。この約21haの区画は南向きの優れたテロワールを誇り、特にドミニク氏の想いが込められたアペラシオンです。ブルゴーニュACやオート・コート・ド・ニュイのワインは「ドメーヌ・ドミニク・ギヨン」名義で看板ワインとしてリリースされ、それ以外のアペラシオンは「ドメーヌ・アントナン・ギヨン」の名で世に送り出されています。
現在、ドミニク氏と娘のオンブリーヌ氏が、コルトンの丘の特級畑をはじめ、ジュヴレ・シャンベルタンからムルソー、オート・コート・ド・ニュイ、ペルナン・ベルジュレスにかけて自社畑を所有。ブルゴーニュ全域で計48haの畑を管理し、ワイン造りを行っています。広大な畑を有しながらも、2018年にはエコセール認証を取得するなど、ビオロジック栽培にも積極的。醸造は伝統を尊重し、赤ワインは2回の選果後に完全除梗・低温マセレーションを行い、古式の木製開放槽で発酵。熟成は新樽率平均25%の樽で18か月間行います。白ワインは全房圧搾後、小樽で発酵し、週1回のバトナージュを行い、基本12か月の樽熟成を経て完成します。
こうして造られるワインは、フランスの権威あるワインガイド『ル・ギド・アシェット・デ・ヴァン』で二つ星や、審査員が特に心惹かれたワインに与えられる「クー・ド・クール(coup de c?ur)」を獲得した経歴をもちます。また、ワイン・アドヴォケイトでも高評価を受け、「白は明るく繊細、赤はしなやかなタンニンを備え、新樽は控えめ。エレガントでクラシックなスタイルのチャーミングなブルゴーニュ」と称賛されています。