1998年、テリー&メアリー・ピーボディ夫妻によって設立された、ニュージーランドを代表する家族経営のワイナリー。拠点はホークス・ベイのギムレット・グラヴェルズと、マーティンボローのテ・ムナ・ロードという二大銘醸地にあります。
ギムレット・グラヴェルズは、特有のグレイワッキ(灰色岩)や砂・シルトが層を成す土壌で、昼間に蓄えた熱が夜間も畑を温めるため、冷涼なホークス・ベイの中でも温暖な環境を形成。一方、テ・ムナ・ロードは堆積岩や火山灰を含む複雑な土壌に支えられ、ミネラル感に富むブドウを育みます。栽培を率いるのは、世界でも数少ない「マスター・オブ・ワイン」の資格を持つスティーブ・スミス氏。科学的データ管理と伝統技術を融合し、単一畑にこだわったブドウ栽培を実践。国際的なワイントレンドにも精通し、その知見が品質の高さを支えています。
同ワイナリーは『The World’s Most Admired Wine Brands』で2020年から5年連続トップ50入り。フラッグシップワイン「Le Sol」はワイン・アドヴォケイトで常に95点以上を獲得し、5つ星ホテル「Park Hyatt Auckland」にもオンリストされています。さらに2024年には、元首相ジャシンダ・アーダーン氏の結婚式の舞台として脚光を浴び、ニュージーランド版ミシュランとも称される「Cuisine Good Food Awards」で最高位の評価を得たレストランを併設。美しい景観とともに、国内屈指のデスティネーションとして知られています。
環境面でも先進的で、オーガニック栽培の専門家を迎え、畑やワイナリーに生息する微生物の研究や剪定技術の改良を推進。2020年からは100ヘクタール以上に自生ブドウを植樹し、生物多様性と土壌の健全化を目指しています。